リーンの雑記帳

QuestNotesについての日記とか

クエスト「行方不明の子供たち」リプレイ

 クエス

[QuestNotes]行方不明の子供たち

 

 パーティメンバー

Character - 影伏

Character - アリアンナ

Character - フィロメナ

Character - ヴァシリ

 

 

影伏:さて、今日は何があるかなぁ
アリアンナ:仕事なら何でもいいですけども
フィロメナ:割のいいのが残ってればなぁ
ヴァシリ:苦労と報酬が釣り合うならどちらでも
影伏:えー僕は楽なのがいいなぁ……
アリアンナ:その手の仕事はもう持っていかれてそうですけど……ん?
フィロメナ:あら?なんだか様子が?

 

普段通り、依頼を探して「羊のしっぽ」に向かう冒険者たち。
だが、宿周辺の空気が妙に重い。

 

影伏:なんだろう……なにかあったのかな?
アリアンナ:とりあえずアルマさんに聞いてみます?
フィロメナ:厄介事が起こってるのは間違いなさそうなんですよねぇ
影伏:またアルマになにか押しつけられそうな気配が……
ヴァシリ:世話になっているのだから
影伏:うぐ……むぅ…….仕様が無いなぁ
ヴァシリ:なにかあったのか、アルマ

GM:アルマ「あら、いらっしゃい。でもごめんなさい、今日は普通の依頼を斡旋できないの」
アリアンナ:普通の依頼は?
影伏:普通以外のなんてあったっけ?
ヴァシリ:そもそも「なんでも屋」の自覚があるからね
フィロメナ:猫探しから、竜退治までね
アリアンナ:ここ最近毎日竜ばっかりだから、そろそろ普通のモンスターが見たい
GM:アルマ「このところ、あちこちで子どもたちがいなくなっちゃったみたいで……今はその調査か、街での警護をしてもらうようになっているの」
アリアンナ:いなくなってる?
フィロメナ:神隠しとかいうやつです?
影伏:あちこち…….誘拐?
ヴァシリ:非常事態か。それに関連する仕事を優先するんだね
GM:アルマ「リーンには普段からたくさんの冒険者がいるから警護は充分なんだけど、調査をしてくれる人がなかなかいないのよね……。それでよかったらなんだけど、そっちの方をお願いできないかしら?」
フィロメナ:探すのはいいですけど、あてはあるのかしら
影伏:事件か事故かもよくわかんないしね
アリアンナ:まあ、それしかないならこの依頼請けてみます?解決するまで他の仕事はないようですし
ヴァシリ:手帳をもらったときに聞いているよ、この街の平和に貢献するのが冒険者なのだろう
影伏:それを言われるとなぁ…….まぁナっちゃんの言うように解決しないとどうにもならないみたいだし、やるだけやってみようか
フィロメナ:了解です
ヴァシリ:ああ
アリアンナ:ん、じゃあ引き受けましょう
GM:アルマ「ありがとう!それじゃあそうね……最近森の中で無人の家が見つかったみたいなの。子どもなら入っちゃうかもしれないし、そこの調査をお願いするわ」
影伏:あっ、アテはあるんだ
フィロメナ:目星がついてたんですね。
ヴァシリ:なるほど、いろいろと候補があって、担当を分けているのかな
アリアンナ:森の中の空き家ですか
影伏:如何にも子どもが好きそうなとこだ
フィロメナ:単に隠れ家で遊んでるとかだったらいいですね
アリアンナ:最近見つかったというのが少し引っかかりますが……
GM:アルマ「馬車代はこっちで持つから、領収書は忘れないで。それじゃ、頑張ってね!」

 

馬車から降り、しばらく歩いた後目的の家にたどり着く。
鍵は開いており、簡単に中に入ることができた。

 

アリアンナ:お邪魔します……鍵かかってませんね
ヴァシリ:小屋みたいなものを想像していたが、結構広いものだな
フィロメナ:そうですね、思ったよりしっかりしてます
影伏:鍵がかかってないってことは先客がいるかもだし……一応警戒しようね

 

冒険者たちはまず入口にほど近い部屋から調査を開始する。

 

影伏:どう?
ヴァシリ:鏡に本棚……魔術書が並んでいる
フィロメナ:奥にはベッドがありますね
ヴァシリ:そっちの部屋はどうだった?
アリアンナ:この机、まだ新しいですね。でも特に変わったところはないようです
影伏:そっか……人の気配もなさそうだし、外れかなぁ?奥の方も一応見てみよっか
フィロメナ:ええ
ヴァシリ:好奇心の強い子どもなら、探検したくなるだろうね

 

中央奥の部屋に足を踏み入れ、調査を続ける冒険者たち。
……と突然、周囲の家具が宙に浮き、襲い掛かってきた!
⇒アクティブシーン開始!

 

影伏:っと、何なに?
フィロメナ:わわ!?
アリアンナ:敵ですか!
影伏:家具が動いてる!敵の術か何か?

 

影伏はスカートの裾を上げると同時にホルスターから銃を引き抜き、飛び掛かる木箱を撃ち落とした。アリアンナは未知の攻撃相手に敵意を高め、フィロメナも武器を使って応戦する。ヴァシリも目の前の怪異を剣で撃墜するが、反対側から飛んできた木塊を避けきれず、深い傷を受けた。

 

ヴァシリ:つっ……!
フィロメナ:なんですか、これ?みんな大丈夫?
影伏:フィナさんそっちまかせていい?
フィロメナ:うん、影伏くんは向こうを援護してあげて
影伏:オーケー!
アリアンナ:ヴァシリさん大丈夫ですか?あまり無理はしないでくださいね
ヴァシリ:ありがとう

 

四人は庇い合いながら部屋の周囲から襲い来る物体に対応し、その後は大きな痛手を受けることなく、怪異を退けることができた。

 

アリアンナ:ん、止まった
影伏:いまので全部?
ヴァシリ:助かったよ
影伏:どういたしまして♪
ヴァシリ:いよいよ怪しくなってきた。ここが本命かな
フィロメナ:子どもたちが入り込んでいたのなら、早く探したほうが良さそうです
影伏:こんな罠があるってことは、ただの小屋じゃないね
アリアンナ:少しだけ気になることが……この家、妙に鏡が多くないですか?
フィロメナ:と、ここにも
影伏:なんだろうね?
ヴァシリ:言われてみれば、それなりに高価なものなんだろう?
アリアンナ:各部屋に一つずつ置かれている気が
影伏:極度のナルシストとか

 

探索を続けると、ある本棚で異質な雰囲気を帯びる本を見つけた。
神を身に宿すことを目的に、雑多な魔術実験を行った記録が記された研究書のようだ。
寿命の克服、生命力の謎、若い魂を捧げることで神に肉を与え、この地に降臨させる儀式を行うといった様々な魔術が記されている。
ほとんどすべてが失敗に終わっているようだが……最後に記された実験結果は書かれていない。
……失敗に終わったのか……それとも?

 

ヴァシリ:失踪事件と生命力を使った秘術の研究か。嫌な符合だ
アリアンナ:結果が記されていない……これ、早く子どもたちを見つけなければ
影伏:これまで何度も試行されてるなら……何人使ったのかな……
フィロメナ:手遅れじゃなければいいんですが

 

残りの部屋を調べると、床板に偽装された地下階段の扉が見つかる。
鍵がかかっているが、なんなく解錠することができた。
扉を持ち上げた途端、強く漂う邪悪な気配……この先は非常に危険な場所だ。

 

影伏:ここが秘密のパーティー会場か
ヴァシリ:急いだほうがいいんだろうな
フィロメナ:ええ、ここまで来て迷ってもしかたありません。踏み込みましょう

 

冒険者たちが地下に降り、カンテラを掲げて周囲を見回そうとしたその時、部屋の奥から悍ましい叫び声が響く!
泣いているのか、何かを恨んでいるのか、聞くに耐えない絶叫をするものは……小さな腕、足がムカデのように連なるばかりでなく……悲痛に歪ませるいくつもの子どもの顔を持つ怪物。
無数の顔の中に一つ、大人と思しきものある。

 

フィロメナ:う……なんてことを!
ヴァシリ:くそぅ
影伏:あーあー…….諸共か
アリアンナ:犯人も巻き込まれているなら、あとは簡単ですね
ヴァシリ:迷う必要がなくなったと考えよう
アリアンナ:すぐに、眠らせてあげます

 

やがてソイツは冒険者たちに明確な敵意を放ち始める。
それに応えるように、影伏は銃を構え、髪飾りを直したアリアンナは剣の切っ先を悍ましい怪物に向けた!
⇒アクティブシーン開始!

 

影伏:嫌な感じだね!
アリアンナ:相手が何であろうと目の前に立ちはだかるのであればためらいません!
フィロメナ:殺してやるしかない

 

冒険者たちの怒りをのせた武器が何度も叩きつけられ、そのたびに異形の怪物にひっついた無数の顔が嘆きの叫びをあげる。
それに気をとられたアリアンナの腹部深くに、怪物の触手が突き刺さった。

 

アリアンナ:こんな……ところで……死ねない……ッ!これでトドメです!

 

アリアンナが振るった剣が唯一の大人の顔を叩き潰すと、断末魔を最後に嘆きの声は聞こえなくなった。
二度と再生しないよう、亡骸にランタンの油を注ぎ、火を着ける。

 

影伏:逝ってくれたかな?
アリアンナ:ええ
ヴァシリ:でも嫌な報告をしなくてはいけないね
フィロメナ:気が重いです
影伏:だね。犯人もこの通りだし、子どもたちは帰ってこない
フィロメナ:遺体も、とても遺族には見せられませんしね
ヴァシリ:もう犠牲者は増えないだろう、私たちができたのはここまでだ

 

腐肉の燃える悪臭が充満する中、アリアンナは十字を切り、影伏は旅立とった子どもたちに向けはなむけの言葉を呟いた。
せめて彼らが安らかに眠れるよう、祈ることにしよう。

⇒クエストクリア